基準点測量
基準点測量とは、既設基準点(電子基準点、三角点、水準点等)を基に、新たな基準点を設置する作業であり、地図作成や各種測量の基礎となるものです。基準点測量により正確な座標・標高を求め、すべての測量の基準・基礎として、公共測量、地籍測量、地殻変動観測等に使用されます。また、都市計画、都市基盤整備、電力・ガスの事業計画や管理、観光開発、交通網の整備、環境管理、福祉計画等に必要な地図作成に基準点が使用されます。
水準測量
水準測量とは、地表上の各地点の高低差を測り、標高を求める測量になります。土地地盤の標高を求めるために実施されるほか、道路・河川など土木工事では各工種(掘削、盛土等)を計画図通り実施するためになくてはならない作業です。また地盤沈下調査、地殻変動量調査にも利用されます。
GNSS測量
GNSS測量とは、Global Navigation Satellite Systems(全地球測位衛星システム)の略称です。人工衛星からの電波信号がそれぞれの受信機に到達する時間差を測定して、 相対的な位置関係を求めます。樹木等障害物による視通不可の場所でも上空が開けていて衛星からの電波を受信できれば測量可能です。スタティック法やネットワーク型RTK法により色々な測量に使用できます。
路線測量
路線測量とは、道水路等の新設及び改良のために現況調査を行い、建設に必要な基礎資料を作成するまでの測量となります。作業内容としては、中心線測量・仮BM設置測量・縦断測量・横断測量・用地幅杭設置測量等、細部化されています。交通網の整備等、公共事業において重要な測量となります。
用地測量
用地測量とは、土地の開発、道水路新設・改良等に必要な土地の調査・測量を実施して必要とする資料や図面を作成する作業となります。 用地を明確にするには、現地において関係権利者立会いの上境界確認を行い、境界点に境界杭を設置して、署名・押印による協議書の取り交わしも行います。
現地測量(地形測量)
現地測量とは、土地の開発、道水路新設・改良等に必要な基礎資料として、地形・地物等を測定して、平面図等を作成する作業となります。設計・計画によっては、土地の高低差(標高)も必要となります。建物の新築の際は、日照制限(北側斜線制限)などを調査する場合には、真北測量も必要となります。電子平板を使用することにより、現地の状況をその場で図化することができ、後処理作業を効率良く行うことができます。
海洋測量
海洋測量とは、港湾・漁港工事で築港及び離岸提等を現場施工する際に、海の深さを測定し海底地形を把握するために行います。また海岸保全に伴う経年変化の調査では、海岸の侵食・堆積の傾向を把握できます。測量方法は、船に取り付けたGNSS受信機により船位情報を取得し、同じく取り付けた音響測深機から水中に音波を発信して海底で反射し戻った往復時間によって水深を求め、同時に位置情報を取得します。
河川測量
河川測量とは、河川の洪水・高潮等による災害防止等の調査及び治水・利水の総合的な管理に必要とされる資料を得るために用いる測量です。水深の深い場所では、海洋測量同様、測量船を用いて作業を行います。
工事測量
工事測量とは、土木工事において必要となる施工管理及び出来形管理に必要な測量をいいます。構造物を施工する際の位置出し及び構造物完成時の出来形測量、丁張りの設置等土木工事に必要なあらゆる測量を行います。
写真測量
写真測量とは、異なる地点から撮影した写真から目標物の位置・形状等を二次元または三次元データに変換する測量です。写真測量には、地上写真と空中写真に区分されます。空中写真では三角測量の原理を応用して、セスナ機などの航空機で撮影することが多いですが、最近ではドローン(無人航空機)による撮影も多くなっています。
三次元測量
三次元測量とは、3Dスキャナ等の専用機器を使用して、地形や構造物などを非接触にて計測し、位置情報及び色情報を点データとして取得します。点データの集合体が点群データ(3Dデータ)となり、CADソフトを利用することにより立体的に地形や構造物を確認することができます。これらの3Dデータは昨今、様々な分野・用途に活用されています。またドローンと併用することにより、高精度な3Dデータの取得が可能となります。
水中ドローン(ROV)
水中ドローン(ROV)とは、水中を自由に潜水・潜航することが可能な有線型ドローンです。映像としてリアルタイムに確認することができ、海底(湖底)の状況はもちろん水中構造物(護岸、防波堤等)の点検、調査、工事などにも活用できます。またレーザースケラーにより排水管の管径やクラックのサイズを計測できます。